制服リユースを橋渡し「越谷つばさ」を取材しました!
2019年10月17日
子どもたちの成長は、親にとっては嬉しいもの。
小学校の6年間を終えていよいよ中学校に進学となると、制服姿に胸も熱く・・・。
・・・って、ちょっと待って。
←←←この金額、何よ??
さっきまでの熱かった胸が、一気に氷点下まで下がる、制服の注文票(◎_◎;)
私の服数十着分のこの金額が、制服(+その他諸々)のお値段でございます・・・。
そんな高価な制服なのに、校内は体操服が基本なので、登下校の際にちょっと着るだけ。
更にコワいことに、成長期まっただ中の3年間、このサイズで事足りるかはお子さんの体格次第。
親としては、「できれば買わずにお下がりがあったらいいな」と思うのは当然ですね。
今回は、制服のリユースを橋渡ししているNPO法人「越谷つばさ」をご紹介します!
代表理事の、伊東紀久江さんにお話を伺いました。
制服リユースの活動を始めた時期ときっかけを教えてください
代表理事 伊東紀久江さん |
以前から、中学校の制服に対する負担に関しては、色々な方から聞いていました。
また、私の息子も学校の制服があまり好きではなかったという経緯もありました。
しかし現在、市内の中学校では制服が決められていて、入学時の負担が親の心配の一つになっています。
この制服を循環させて、家計の負担を軽くしたい、とずっと思って過ごしていました。
そんな中でたまたま、双子のお孫さんを持つ知り合いの方が、
「娘から『中学校の制服、頼むわね』と言われて、嬉しいけど気が重いわ」と話しているのを耳にしました。
それを聞いて、「ようし、やっぱり始めなきゃ!」と、制服のリユースに手を付け始めたわけです。
昨今は、シングルマザーであったり、色々な事情を持ったご家庭が増えてきていますから、
そういった方々に、私たちが少しでもお役に立てればと思っています。
NPO法人(※2017年2月認可)として発足したのは、制服をリサイクル品として預けて頂くには、
やはり信頼関係がきちんとしていた方がいいのではと思ったからです。
リユースの制服を購入する場合の制限はありますか(住んでいる地区や所得など)
特にありません。どなたでもお越しください。
小さくなってしまったので卒業式の一日だけ使いたい・・・、
上着はあるのでスラックスだけ欲しい・・・という時でもOKです。
ぜひご活用くださいね。
どんな制服のリサイクルを受け付けていますか(学校、状態、サイズなど)
現在在庫がまだまだ足りないため(※左画像参照)、
越谷市内の中学校でしたらどんな制服でも受け付けています。
特に女の子の制服が不足しています。
ぜひご自宅のタンスの中を見て頂いて、
眠っている制服を私たちのリサイクルに出して頂ければと思います。
コートやセーター、バッグも、状態を見ながらお預かりします。
リサイクルできるか不安なものでも、ぜひ一度ご相談ください。
リサイクルとして預けたいとき、購入したいときはどうすれば良いですか
古い制服をリサイクルとして預けたい場合は、まずはお電話でご連絡ください。
その際、クリーニングをしておいて頂けると大変助かります。
ご持参、または郵送でも大丈夫ですし、
お越しいただくのが難しい場合は、こちらから受け取りに伺うこともできますので、
ご自宅が遠い場合でもぜひお気軽にご連絡ください。
購入をしたい場合のお値段は、制服の状態によって色々になりますが、
クリーニング代や修繕代(ほつれ、ボタン取り換えなど)を頂く意味で、
約2,000円前後と見て頂けると良いと思います。
今後の活動と、皆さんへ向けてのメッセージをお願いいたします!
現在は多目的ホールに間借りしての活動ですが、
将来的にはきちんと店舗を構えられるようにと考えています。
一方で、色々な社会状況が良くなって、
こういった私たちの活動が必要なくなっていくとすれば、それも一つの前進だと思っています。
お子さんの成長や出発を心から喜ぶためのお手伝いをしたいと思っています。
ぜひ制服リユースをご活用くださいね。
伊東さんのもう一つの活動【国産なたね油作り】
平方の休耕地をお借りして、「キザキノナタネ」という品種の種を蒔き、
今年の夏に菜の花を収穫しました。
現在は、熊谷市にある工場での搾油を待っているところです。
実は越谷市内には、たくさんの休耕地があります。
その土地に菜の花を植え、良質な国産なたね油を学校給食に使ってもらうことが私の目標です。
◆特定非営利活動法人 越谷つばさ◆ |
【取材後記】
長女が学校から制服リユースのチラシをもらってきた時に、
「こんなに合理的な素晴らしい取り組みをしている団体があるんだ!」と驚き、
早速今回、代表の伊東さんにお話を聞くことができました。
NPO法人として認可されるまでには、山のような書類を相手に悪戦苦闘し、
1年近い期間がかかったそうですが、それも「いい経験でした」と、
優しい笑顔とキラキラした瞳で、ご自身の思いを話してくださいました。
まだまだ認知がされていない制服リユースの取り組みですが、
中学生を持つ親御さんたちの選択肢として広く浸透していくことによって、
経済的なものだけではなく、社会の色々なものが変わっていく第一歩になるのではと感じました。
■クワイエの関連記事■
越谷市内小中学校【9年間】に掛かる費用は?
主任児童委員がいます!~子どものこと、子育てのこと、相談しよう~
越谷市PTA連合会会長に聞く! ~ これからのPTA ~
(2019年10月 byクワイエメンバー fika)