学校に行かないと決めた子どもたち【その3】~フリースクール「りんごの木」~

学校に行かないと決めた子どもたち【その3】~フリースクール「りんごの木」~

2019年7月29日

前回の「学校に行かないと決めた子どもたち【その2】」では、「りんごの木」での過ごし方、勉強・進学
について、そして「学校に行かないといけないですか?」の答えのヒントをお伝えしました。
今回は、学校に行かないことについて、保護者へ伝えたいことをお伺いしました。
お話しを伺ったのは、引き続き「越谷らるご」の理事長 鎌倉賢哉さんです。

理事長の鎌倉さん
                  理事長 鎌倉賢哉さん
 

 学校に行かないと決めた子どもたち【その1】 「りんごの木」の設立について、紹介 
学校に行かないと決めた子どもたち【その2】 「りんごの木」での過ごし方、勉強・進学について
今回 学校に行かないと決めた子どもたち【その3】 学校に行かないことについて、保護者へ伝えたいこと
学校に行かないと決めた子どもたち【その4】 「越谷らるご」の活動について

 

フリースクール『りんごの木』について教えてください

子どもたちに学校へ行かない理由を聞くことはありますか?

見学に来たお子さんに学校に行かなくなった理由を聞くことはしません。ここで過ごしたいかどうか?です。
原因を探って理由が分かってもそれで何か出来るかは分からないですし、いろいろな事が積み重なって
学校に行かなくなったと思っているので一つの原因ということではあまりないと思います。原因を探ることで
その子を追い詰めることになってしまうこともあります。

どうして不登校になるんでしょうか?

私たちとしては、どういう思いで学校に行きたくないと言っているのかを考えていきたいです。真面目に重く
受け止めてしまう子はちょっとでも休むと行きづらくなるようです。どんどん自分を追い込んでしまいます。
親も深刻にとらえる方だと子どももますますプレッシャーがかかります。
結局はなるようにしかならないです。子どもが学校に行きたい、学校が面白いと思ったら行くだろうし
そうじゃないと思ったらいくら親が言っても行きません。その子の今のありようを応援するしかないと思います。
その時子どもを追い詰めないように、そして親御さんたちも周りから追い詰められないようにして欲しいです。
親御さんが困った時、悩んでいる時は、親の会や誰かに相談するなどしたら良いのではないかと思います。

不登校についてどのように捉えているかお聞かせください。

学校に行かないというのも生き方の一つの選択だと思います。例えば習い事だったら子どもが行きたくないと
言ったらだいたい親はしょうがないなと思って辞められるが、学校は辞められない。でもそれって子どもにとっては
きつい状況です。学校に行かないなら行かないでじゃあどうやって過ごすのかということを考えて、自分に合う
場所を見つけて欲しい
と思います。そのことは、その子がどうやって生きていくのかを考えるきっかけ
であり、むしろチャンスにもなる
はずです。合わない学校にずっと行き続けるよりも合わない学校に自分で
行かないと決められるのはすごく子どもにとっては大事な力なのかなと思います。登校拒否という言葉が
ありますが、それに対して不登校という言葉は、学校に行かないと言う意思が漠然としていて良くない言葉
だと思います。私は不登校という言葉もあまり使いたくないですし、そういうくくりかたで子どもを見たくないと
思っています。

子どもが不登校になったら、保護者はどうすればいいでしょうか?

状況によりますが、基本的には子どもの意思を大事にして欲しいです。もし辛そうで行けなさそうでも本人が
行こうとしているなら無理に止めるのもどうかと思うし、子どもがやってみて無理だと本人が決める方が良いと
思います。また、学校に行かないならフリースクールに行きなさいとかではなく、子どもはたぶん学校を休みがち
になった時は、いろいろな事を考えて悩んでいるので、親が勝手に道を決めないほうが良いです。あまり特別
なことをしなくて、普通にご飯を作って普通に暮らしているのが一番良いのではないでしょうか。よほど傷つき
ながら学校へ行くよりは行かない方が良いような気がします。親がじたばたしてしまうと子どもはそれを感じて
しまうし、なるようにしかならないです。親の会などに参加して抱え込まないで欲しいです。

親の悩みは?

活動を30年くらいやってきましたが、親御さんの悩みは10年前も20年前も大きく変わらないと思います。
親はご自分が学校で学んで進んでこられた方が多いので学校に行くのが当然だと思われています。
夫婦での話し合いでは、一般論しか言わないお父さんの場合は話がまとまらないことが多いようです。
お子さんは自分のことでお父さんお母さんがケンカしているとより傷ついてしまいます。それでも最近は
親の会に参加するお父さんが増えてきています。皆さんフリースクールはイメージ出来ないと思いますので、
来所するタイミングが合えばぜひここの様子を見て欲しいと思います。
 

理事長の鎌倉さんについて教えてください。

以前は他の市の教育委員会の適応指導教室で働いていました。教育相談員として子どもたちを学校に返す
仕事をしていました。親御さんは自分の子に色々言い過ぎてこういうやり方はいけないなと反省されることが
あると思います。私の場合は他人のお子さんや親御さんにご本人の気持ちを受け入れ切れずに、傷つけて
しまったのではないかという思いがあります。それがきっかけでこういう仕事をやっていこうと決めました。
 

すべての保護者へ一言お願いします。

学校に行くとか行かないとか関係なく、
子どもが笑顔でいられることを一番に考えて欲しいです。

          

  取材の様子
                取材の様子
        
           

 特定非営利活動法人越谷らるご
 HP:http://k-largo.org/
 住所:越谷市千間台東1-2-1白石ビル2F
 TEL:048-970-8881

 

「学校に行かないと決めた子どもたち【その4】」では、
「越谷らるご」のその他の活動について、
引き続き鎌倉さんに伺っていきます。

(2019年7月 byクワイエメンバー れいなママ、やまぴー、ゆきだるま)

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フリースクール「りんごの木」

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