平和をつくる読書の旅【1】『プチ革命 言葉の森を育てよう』

平和をつくる読書の旅【1】『プチ革命 言葉の森を育てよう』

2018年4月4日

『プチ革命 言葉の森を育てよう』ドリアン助川著 岩波ジュニア新書

「ドリアン助川」を知っていますか?

著者のドリアン助川氏は、90年代にラジオの深夜番組で全国の若い人たちと話をし、番組には電話が殺到。
その後、2000年代になっても人生相談、仕事の悩み相談の依頼が相次ぎ、働く人の声を通じて、時代の変化を感じてきたそうです。

90年代は、バブル崩壊後の景気低迷で「失われた10年」と呼ばれます。 

“1993年から2002年にかけて就職活動をしていた学生は非常に厳しい就職活動を強いられました。(就職氷河期)
彼らは氷河期世代もしくは失われた世代(ロストジェネレーション)と呼ばれています。”
(Wikipedia「失われた10年」より)

私(Sakiko)はちょうどこの世代です。
大学卒業後、フリーターとなり、社会の荒波にもまれてきた。と言えるのかもしれません。
2000年以降は非正規雇用が急増しています。
20代のころは、そんな社会の動きに自分の人生が影響を受けているとは考えもせず、もがいてきたロスジェネのひとりです。

さて、『プチ革命 言葉の森を育てよう』(ドリアン助川著)です。
著者は、今多くの人にとって生きづらい世の中になってきていると言います。
全地球規模で格差はひろがり、多くの人々が集団で貧困に向かっています。

なぜか?

最近、AIの進歩で人の仕事がなくなると言われていますが、それは90年代のIT革命や、古くは産業革命の時代からはじまったことです。
長いこと、私たちは機械化を進め、人の仕事を減らしてきたんですね。

人の仕事が減る=生きるのが楽になる
のではなく、
人の仕事が減る=非正規労働者が増え、多くが貧困に陥る
というのは、社会構造の欠陥で、変えていくべきことです。

そこで著者が提案するのが、革命!
ではなく……

 

「プチ革命」

 

なのです。

“お金がなくても、学歴がなくても、身体になんらかのハンデを負っていてもまったく問題はありません。これからお伝えするプチ革命を生活のなかで実践することで、あなたはただ一度の人生、その日々をオリジナルに創造していくことが可能なのです。

試してみたくありませんか?
 

叫ぶ詩人の会 ドリアン助川

ドリアン助川氏は、河瀬直美監督の映画『あん』の原作者でもあるんですね。
本書の中でも、ハンセン病の元患者が主人公の『あん』に触れ、「役に立たなければ生きている意味がないのか?」と問うています。
かつては前出のラジオ番組や、「金髪先生」というテレビ番組で有名なようですよ。

 

自分を変えるって?

組織を変える、教育を変える、人生を変える……何を変えるにも、第一歩は自分の心だと思います。
自分を変えるというと、できないことをできるように…と思いがちですが、そうではなく、
いかに常識にまどわされず本来の自分を取り戻す。ということでしょうか。
次の文章がとてもよかったので、少し長いですが引用します。

 

“哀しい時は歌いなさい。つまらない時は楽しい話をしなさい。そうすれば心にも元気がよみがえるよと、多くの人が主張していますね。
正しい見方だと思います。プチ革命も実はその原理にのっとります。ただ、目的はそこではありません。流行の自己啓発を目指すものではないのです。世間的には明るい人の方が好かれるのでしょうが、人には持って生まれた性格があります。個として生きることに立ち戻り、自分の土地を見つけて開拓していくのですから、わざわざ自身を変えようとしなくてもよいのです。

むしろ、自己変革をしようなどという考えは捨ててもらった方がいいとボクは思っています。昨日と違う自分という言葉はいかにも前向きですが、処世術や行動が変わることはあっても、人の中身はそう簡単には変わらないものだとボクは思っています。この世に生まれてきた自分を最大限に花咲かせること。そのためには自分を否定して変えようとするのではなく、あるがままに受け入れてやることから始めた方がいいと思うのです。無理に明るく振る舞うことも、善人を目指す必要もありません。自身の内なる世界で息づいている言葉の森。これをしっかりとらえ直すことが始まりです。”

どんな時代であろうと、人生を豊かにしていくのはその人の心なのだということ。
『プチ革命 言葉の森を育てよう』(p.27-29)

 

『プチ革命 言葉の森を育てよう』は、中央図書室の児童室にある岩波ジュニア新書です。
後半は、俵万智さん、河瀬直美さんなど7人へのインタビューです。
これまた、個性豊かな方々で、とてもおもしろいです。
ぜひ手にとってみてくださいね。

 

書籍情報『プチ革命 言葉の森を育てよう』

書名 プチ革命 言葉の森を育てよう(岩波ジュニア新書)
著者 ドリアン助川
出版社 岩波書店
出版年 2014年

インターネットからも、越谷市立図書館の本を検索・予約できます。
https://lib.city.koshigaya.saitama.jp/

 

越谷市中央図書室

中央図書室は、越谷駅東口の越谷ツインシティBシティ4階にあります。

よい子育てって何だろうと考えると、知りたいことがたくさん出てきました。
先日久しぶりに中央図書室の児童室の蔵書をながめると、エコや昔のくらし、憲法や社会のこと……
私の知りたいことがすべてあるではありませんか!
ジュニア向けの本は、むつかしいこともとてもわかりやすく書かれているので、新しいことを学ぶとき、大人にもとてもいいですよ。
ぜひ活用してみてくださいね。

市民活動支援センター・中央図書室紹介記事
http://q-waie.koshigaya-kosodate.net/docs/2013012500046/

 

ご意見・ご感想をお待ちしています

あなたはどんな本を読みますか?
どんな分野に関心がありますか?
ご意見・ご感想をお待ちしています。

また、クワイエでは、メンバー・サポーターも募集しています。
越谷市にある子育て施設やお出かけスポットの情報をお寄せ下さい。
子連れで行ける施設、レストラン、公園、イベント等の告知や取材依頼なども大歓迎です。

下記のフォームから、お気軽にどうぞ!
http://q-waie.koshigaya-kosodate.net/inquiry/6/

(2018年4月 クワイエメンバー Sakiko)

関連ワード