【第1回】子どものインターネット活用で親が知っておくべきこと!!

【第1回】子どものインターネット活用で親が知っておくべきこと!!

2013年10月28日

内閣府が平成24年に実施した調査によると、
携帯電話の所有率は、小学生では約2割後半,中学生では約5割,高校生では9割台後半。
所有する携帯電話のうちスマートフォンが占める割合は、
小学生では1割弱,中学生では2割半ば,高校生では5割半ば。
情報提供:インターネット利用環境整備 政策統括官(共生社会政策担当) - 内閣府

最近、携帯電話からスマートフォンに機種変更される大人が増えてきていますね。
スマートフォンは、パソコン同様に簡単にインターネット接続ができるし、
アプリを簡単にダウンロードすることもできます。
でも、アプリをダウンロードする時、個人情報が流出する可能性があることをご存知ですか?

大人であってもインターネット活用に潜む危険を知らずに使っています。
ましてや子どもであれば、楽しさに魅せられて無防備なのです。
そんな子どもが携帯電話(スマートフォン)などでインターネット活用する際の親の心構えについて
現在、越谷市教育センター所長に就いていらっしゃる大西久雄さんにお話を伺ってきました。
第1回の内容は、『子どもに携帯電話(スマートフォン)を持たせる時に気を付けることは・・・』

大西久雄さんの経歴

大西久雄さん経歴元越谷市立大袋中学校長
現在、越谷市教育センター所長
大袋中学校在職中、iPadなどを利用したICT※1教育に力を入れ、
SNS※2を提供している企業などと連携して、
中学生にインターネットを活用しながら、
その利点や危険性を体感させる取り組みが話題を呼び、
新聞,テレビなどで取り上げられる。
今も教育現場でのICT活用に向けて積極的に活動中。

※1 Information and Communication Technologyの略
※2 ソーシャル・ネットワーキング・サービス

『子どもに携帯電話(スマートフォン)を持たせる時に気を付けることは・・・』

はじめに、大西さんの考える携帯電話,スマートフォンの扱い方は・・・

携帯電話やスマートフォンは「危険だから使わせない、禁止する」という前時代的な視点ではなく、
心と術を鍛えて正しく使うことができるようになることが大切です。
危険だから使わせないというのは、今の時代、現実的に無理な話です。
それには、2つの理由があります。
●携帯電話やスマートフォンの普及・利用は止めようとしても止まらないから
●将来、いつかは携帯電話やスマートフォンを使わなくてはいけない環境に立つから

昨年から文部科学省の受託事業で島根県隠岐島(四島)の
携帯電話利用のスキルアップに携わっています。
隠岐島でも子どもの携帯電話,スマートフォンの利用率は高いが
地域みんなが顔見知りのような状態なので、危険なことが起きにくい環境です。
でも、隠岐島にはほとんど高校がないので、高校生になると本土へ通学することになります。
そうなると、今までにない外部とのフリーな繋がりが増え、様々なトラブルが起きているといいます。

何も免疫がない子ども達は安易な気持ちでインターネット利用にはまるし、その結果様々なリスクが高くなります。
だからこそ、正負両方の側面を理解し、正しく使えることがこれからの時代の大事な資質なのです!

子どもに携帯電話やスマートフォンを持たせる時、どんなことに気を付ければ良いですか?

アメリカで13歳の息子へスマートフォンをプレゼントする際に、
「スマホ18の約束」として、条件を付けて与えているという実話があり、
話題を呼びました。(以下は一部抜粋)

1.母が購入し、あなたに貸している携帯です
2.パスワードは必ず母に報告すること
3.これは電話なので、鳴ったら必ず出なさい
4.学校がある日は19:30、週末は21:00に携帯を母に返しなさい
5.携帯と一緒に学校に行けません
6.万が一、破損させた場合の修理費用は自己負担です
7.このテクノロジーを使って嘘を付いたり、人を馬鹿にしたりしないこと
8.人に面と向かって言えないようなことをSMSやメールでしないこと
9.友達の親の前で言えないようなことをSMSやメールでしないこと
10.ポルノ禁止 母とシェアできるような情報を検索すること
11.公共の場ではサイレントモードにすること
12.他の人にあなたの大事なところの写真を送ったり、貰ったりしてはいけません
13.写真やビデオを膨大に撮らないこと
14.時々、家に携帯を置いて出掛けること,携帯なしで生活することも覚えましょう
15.新しい音楽をダウンロードすること
16.ワードゲームやパズル,知能ゲームをやること
17.上を向いて歩くこと,周りの世界をよく見ましょう
18.失敗したら携帯をあなたから奪います,一緒に答えを出していきましょう

「スマホ18の約束」原文 Gregory’s iPhone Contract

ココまで細かいルールを作る必要があるかどうかは別として
携帯電話(スマートフォン)を与えるなら、どこまで親が関知するかが大事です!

―――では、携帯電話やスマートフォンを与えて、どんな影響を受けると思いますか?
携帯電話やスマートフォンを持たせることで親として何を一番心配していますか?

~~取材中のクワイエボランティアの声~~
●親子の生身の会話が減る・・・
●子どものおもちゃも携帯だったり、スマホだったり日常的に接しやすい環境だから、
きっと実際に手にしたら簡単に扱えてしまう、でも、親側が対応するだけの知識がない・・・

―――出会い系,架空請求,いじめ,個人情報漏洩などを思い浮かべますよね?
でも、一番危惧すべきはネット依存なんです!

過度な使用から携帯電話やスマートフォンが手放せなくなり、
生活やリアルなコミュニケーションに支障をきたすことにも繋がります。
睡眠時間が減ったり、食事を食べなくなったり、インターネットゲームにはまったり、
外来医療にかからなければならないようなケース(ネット依存)も増えているようです。

今年7月、文部科学省が情報教育課を立ち上げました。
年度の途中である7月に課を立ち上げると言うことは、
文部科学省でも情報モラルやリテラシーの欠如を危惧してのことだと推測できます。
同課では、それらの課題に対応するために実態を調査し、
学校や家庭、地域でできることの施策を検討し、実施しています。
現在、情報モラルやリテラシーに関する児童生徒向け教材や
教員向けの指導書の作成をしています。
実は、教員はインターネットに関する指導が難しい現実があります。
親はもとより、教員は子供の頃無かったインターネットや携帯電話について
指導の方法,知識,自信がいまひとつないのです。
誰でもがやさしく指導できる指導書や教材の作成が必要なのですね。

今一番、問題なのは、親、学校と社会の実態・意識の乖離(かいり)なのです。
学校としては、
●学校ではインターネット使用を制限しているが、親や社会ができる環境を与えている
●インターネットに関するトラブルが発生すると学校が関わらざるを得ない
●先生もどう対処して良いのか、どこまで立ち入って良いのか分からない
●学校で教えるといってもカリキュラムや教材もなければ、どの時間(授業)で指導するのかが明確になっていない

「寝た子を起こすな」の発想は古く、「寝た子はいつか起きる、すでに起きている」のです。
自分の子どもは携帯電話やスマートフォンを持っていなくても、
友達が持っていたら、情報は入ってくる。
だから、インターネットを禁止するのは問題の先送りで、
情報化に対応する力は身に付きません。禁止することで解決にはならないのです。

―――親が気を付けることと言ったら、
  親がインターネット利用にはリスクがあることを知ること!
  家庭で携帯電話,スマートフォンの使用に関するルールを作ること!

取材風景

実際、何歳くらいからトラブルが起こっている(起こりうる)のですか?

小学校低学年から事例はありますが、リスクが高まるのは小学校4年生からという意見もあります。
初めて持つ携帯端末がスマートフォンという子ども達が37.5%というデータもあります。
そして、この初めて持つ携帯端末がスマートフォンの子ども達が
インターネット利用の被害者や加害者になったりする事例が多いです。

反面、キッズケータイから始めた子ども達は、携帯電話の使用経験があるし、
また、親も子どもに携帯電話を持たせる意識があるから、
インターネットの利用に対してもリスクがあることを認識している傾向がありますね。

訓練も何も無い状態で、自由に繋がるスマートフォンを持つということは、リスクを伴います。
そのことを使う側の子どもも与える側の親も知らないといけません。
携帯電話やスマートフォンを持たせた時からリスクがあると考えてください。

大西久雄さん

親もスマートフォンの扱いに慣れず、利用に伴う知識がないように感じますが・・・

親も教員も携帯電話やスマートフォンを扱う知識を持つべきではありますが、
どこまで知識を持っていなくてはいけないのか・・・ それは難しい!
インターネットに関する情報は、3ヶ月位でどんどん変化していくので、
その情報に追いつこうと思っても追いつけないですよ・・・

だから、ひたすら知識だけを求める必要は無く、
これだけは譲らないとか、ココだけは気を付けようとか、
アンテナを高くして、分からなくても関心は持つようにすることです。
そして、自分の中で情報を取捨選択できる環境を作っておくと良いでしょう。

例えば、iPhone最新OSであるiOS7は
必ずパスワード設定をしておく必要があります!
なぜならば、端末の中に残っているクレジットカード情報を知られる可能性があるからです。
もし落とした時,失くした時、パスワードを設定しないと情報漏洩が起きるのです・・・

でも、こういう知識は携帯端末の販売店等では教えてくれないですよね。
インターネットやSNSを正しく使うと多くの人びとと繋がることができ、
様々な情報を得ることができます。
そうした知識やスキルは、今や社会人になった時にも役立つ力となりますね。
ただ、最近は、Twitter にふざけた投稿する負の使い方も目立ちます。

―――だから、年齢に関係なく、与えたところからリスクが始まるという意識を持ってください!

第2回は『小学校や中学校では、どのようにインターネットについて学ぶのか・・・』
近日公開予定ですので、どうぞお楽しみに~!!

(2013年10月 by クワイエメンバー ヒヨコ,ゆきだるま,マユ)